Behind the Scene #01 「IKIIKI OIL CAREに込められた、想いと願い」from TEN
ブランドの作り手・Tenが綴る、IKIIKI OIL CAREが生まれたきっかけと想い
オイルに触れるたび、「気持ちいい」が積み重なっていく。その小さいけれど確かな幸せは、明日をイキイキと生きる活力になる ——
はじめまして、IKIIKI OIL CAREの代表のTenです。
IKIIKI OIL CAREは、私が2015年に立ち上げた、植物オイルのセルフケアブランドです。
初めは、自分が楽しく働きながら、世の中に同じように日々頑張る人たちのために何らかの形で役立ちたい、というシンプルな思いからスタートした事業でした。
いろいろ動いていくうちに、IKIIKI OIL CAREというブランドは、自分が想像した以上人々に幸せと癒しを与えられるものだと気づき、いつしか自分の中で使命感のようなものが生まれました。
だからこれからも愛情深く、丁寧に、たくさんの人と関わりながらブランドを育てていきたいと思います。
IKIIKI OIL CAREに込められた私の想いと願いを、読んでいただければ嬉しいです。
不完全燃焼なモノづくり
私はもともと、化粧品企画のプランナーでした。
モノづくりに興味があった私は、大学卒業後に化粧品会社に就職し、念願の商品企画部に配属されました。
学ぶことがいっぱいで、やり甲斐のある毎日でした。上司や先輩方、周りは素敵で尊敬できる人が多く、恵まれた環境の中でたくさんチャレンジさせてもらえて、日々大変だけど、とても楽しい職場でした。
なにより、好きなコスメをゼロベースから発想し、少しずつ形にしていくモノづくりの仕事は、思った以上に自分に合っていて、天職のように思えました。
しかし時々、もどかしく感じることもあった。
ビジネスの仕組み上、作ったブランドや商品はクライアントの所有物で、どんなに思い入れがあっても、プロジェクトが終われば自分の手から離れていきます。
つくりたいものを必ずつくれるわけではなく、熱意ばかりあっても、自分の立場からじゃどうにもならないこともたくさんありました。
自分から生み出した商品を自分の手で育てられない。責任を背負うこともないけど、深く関わることも許されない。思いを込めた分、歯がゆく、虚しく感じました。
その商品がこの先どういう風に広められて、使う人をちゃんと幸せにしているか、考えていけばやっぱり気になるし、商品のその先にある、「使う人」の気持ちが見られないことに、どこか残念で、不完全燃焼な気持ちでした。
愛情深いブランドづくりに憧れて
ちょうど同じころ、海外の旅行先で、ちょっと有名なレストランに行く機会がありました。
初めてのフレンチ体験にちょっと背伸びしたお店を選んだ私は、前日からドキドキが止まりませんでした。
しかしそんな心配事も、お店に入った瞬間、 まるで魔法がかかったように消え去りました。
美しいカトラリーやテーブルウェア、スタッフの落ちついた笑顔と心地よいサーブ、素晴らしい料理、いろんな「ステキ」が響き合って、畳み掛けるように私たちを魅了していく。一つ一つのこだわりを噛みしめることに気を取られて、気がついたら、夢中になっている自分に驚きました。
「なんて素晴らしい仕事ぶり!」
作り手のセンスと豊かな感性が伝わる空間や、ゲストへの思いやりが随所に見られる真摯な姿勢とか、私が理想とするモノづくりそのもので、とても眩しく見えました。
「私もこのように、愛情深くモノを創りたい。」そんな思いが、自分の中で少しずつ芽生えました。
奥深いオイルの世界はワンダーランド
台湾出身の私は、大学留学をきっかけに日本に移住したのですが、毎年、家族の顔を見に何回か台湾に帰国します。そのたび、好奇心旺盛な父は、必ずと言っていいほど新しい推しネタを見せてくれます。あの時もそうでした。
「友たちからせっけんの作り方を習った。一緒にやろう♪」
そう言って、父は手に持っている鍋を見せてくれました。翡翠色の石けん液から、オリーブオイルの芳醇な香りがしました。
仕事でやっていたとは言え、父と、キッチン道具で化粧品をつくる感覚はとても新鮮でした。それからしばらく、家中は石けん作りに使ういろんな植物オイルにあふれていました。
やるからにはちゃんとやりたい。より系統的な知識を得ようと、文献や資料本を読み漁り、暇さえあれば新しいオイルのブレンドを試みたり、植物を漬け込んだり。研究所では無味乾燥なデータとしか見てなかったオイルの魅力的な一面に気付いて、楽しくて仕方ありませんでした。
興味深かったのは、美容健康におけるオイルのルーツは、昔から世界中にあったこと。いろんな土地で、採った植物からオイルを絞り、そのまま肌に塗ったり食べたり、人々を癒す存在として長い歴史に渡りずっと愛されてきました。
そして、先人たちの知恵袋の中には驚きがたくさん。例えば、アフリカではオイル焼けを気にするどころか天然の日焼け止めとしてオイルを塗る習慣があったり、ヨーロッパには、炎症を抑えてニキビ薬になるオイルだって存在する。
知れば知るほど、オイルの奥深さと幅広い可能性に胸が打たれて、「現代の生活に合うように、オイルをより使いやすくリデザインすれば、いろんな新しい価値が生まれそう!」沸々とした高揚感が、私のなかで湧き上がりました。
五感に気持ちよく響くオイルを、私たちを癒し力づける存在にしたい
私からみたオイルの一番の魅力は、その「身近な贅沢感」。すぐ手が届く存在だけど、物質感からしてリッチで滋養たっぷりで、手軽でありながら、非日常感もさらりと演出してくれる。
「良薬は口に苦し」、身体にいいものほど我慢が必要と言われてきたけど、オイルはそんなことありません。健康と美容には申し分のない「良薬」でありながら、テクスチャー、色味、香り、いろんな角度から五感に気持ちよく響いて、触れ合うだけで豊かな気分になります。
「なくても生きてはいけるけど、側にオイルがあれば、今よりずっと気持ちよく、安心して生きやすくなる。」そういう風に感じました。
日本に来てしばらく経った時に気付いたことですが、真面目な人が多いこの国では、過剰に頑張るゆえに心身が崩れてしまう話が絶えません。仕事のストレス、育児の疲れ、人間関係のいざこざ、頑張ることに必死で、時には本人にすら気付かないくらい追い込まれていることもよく耳にします。
実際私自身も、体が壊れるまで不調に気づかなかった経験を何度かしてきました。
頑張る人ほど、少しでもいいから、時々はまっている日常の渦の中から意識を抜け出すことが大切のように思います。それは旅行だったり、美味しい食事だったり、一杯のコーヒーだったり、もっとずっと手軽なものでもいいかもしれません。
こういう時こそ、オイルが適役だと感じます。私も実際オイルケアを生活に取り入れてみて、オイルに触れあっている時はおのずと深呼吸したり、落ち着いてリラックスできたり、「自分に意識を向ける時間」が、オイルケアを通じて自然と作れて、身体を労わるマインドが身につくと、生活のリズムが心地よく整えられていくように感じました。
そうやって、オイルの可能性と価値を確信した私は、約1年の準備を経て、IKIIKI OIL CAREを世の中に送り出しました。
誰もが、世界で一番自分を愛せる人に
IKIIKI OIL CAREは、忙しさに追われて、ストレスを無意識に抱え込む人たちのお守りになりたいと思っています。
参ってしまう前にガス抜きをしたほうがいいし、大切な自分のことだから、些細な不調や心の変化にだってちゃんと気づきたい!そんな日々の「自分を愛でるきっかけ」が、IKIIKI OIL CAREによってつくられたらと、そう願っています。
「誰もが、世界で一番自分を愛せる人に」。そんな未来を夢見て、これからもIKIIKI OIL CAREの物語が続きます。